根性坐骨神経痛に対する拡散強調MRI

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抄録

【目的】拡散強調MRIを用いて水分子の移動を強調し,神経損傷の定量化を試みた.【症例と方法】症例は平成23年度7月から10月までに当院を受診し,根性坐骨神経痛と診断された58例のうち症状が片側のみの22例,男性17例,女性5例.平均年齢は59.6才(24~81才).拡散強調MRIを追加撮影し,症状側の神経根を観察した.撮像シークエンスはTR:6200ms,TE:130msにて前額断撮像である.【結果】神経根から神経節以遠の末梢神経の部分において高信号を呈した場合を異常所見とした.症状が片側で発症側神経根に異常所見を認めたのは14例(63.6%)であった.圧迫が軽度な症例や側彎変形が強い症例は画像で捕らえる事が困難であった.【考察】今回の調査では陽性感度はそれ程高くなく,撮像時間も長い事から全ての症例で施行するのは難しいが,発症高位診断に難渋するような場合などの判断の一助になる可能性がある.

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