胸骨正中切開による気管管状切除を施行した気管原発腺様嚢胞癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Tracheal Adenoid Cystic Carcinoma Treated by Sleeve Resection of the Trachea through Median Sternotomy Incision
  • 症例 胸骨正中切開による気管管状切除を施行した気管原発腺様嚢胞癌の1例
  • ショウレイ キョウコツ セイチュウ セッカイ ニ ヨル キカン カンジョウ セツジョ オ シコウシタ キカン ゲンパツセンヨウ ノウホウ ガン ノ 1レイ

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抄録

気管原発腺様嚢胞癌に対し胸骨正中切開による気管の剥離と胸腺による吻合部の被覆,頸部の前屈で良好な結果を得た気管管状切除の1例を経験したので報告する。症例は26歳女性。呼吸困難が出現し近医受診,気管支喘息の重積発作が疑われ当院に救急搬送された。気管内挿管により気道確保した。精査の結果,縦隔気管の腺様嚢胞癌と診断された。手術は胸骨正中切開にて前縦隔に達し,気管周囲の剥離を気管分岐部まで行い,気管を4cm(5軟骨輪)管状切除した。端々吻合を行い,吻合部を胸腺で被覆した。肺門や喉頭の授動は行わなかった。頸部の前屈位固定を2週間行った。第8病日に抜管し第30病日に独歩退院した。気管の剥離と胸腺による吻合部の被覆,頸部の前屈は安全で有用な方法と考えられた。

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参考文献 (5)*注記

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