ラリンゴマイクロサージャリー下に嚢胞開窓術を行ったLaryngoceleの1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Laryngocele Marsupialized by Laryngomicrosurgery

抄録

【症例】77歳,女性。平成20年3月中旬から嗄声を自覚し,前医受診。喉頭腫瘍疑いにて4月上旬当科紹介受診。<br>【治療前所見】右仮声帯の浮腫および右喉頭室の腫脹を認めた。CTでは甲状軟骨の内側に不自然に空虚な領域を認めた。肺野条件下での冠状断CT所見では右傍声門間隙に気嚢胞を認め,内側型laryngoceleと診断した。<br>【経過】再診時やや増大傾向を認めたため第7病日に入院し,第12病日に気管切開術およびラリンゴマイクロサージャリー下にて嚢胞開窓術を施行した。術中,嚢胞内部から少量の白色液とともに気泡の排出を確認した。<br>【術後経過】術後1日目は右梨状窩から仮声帯にかけて比較的高度の浮腫を認めた。術後3日目にカニューレを抜去し,術後15日目で退院した。術後約2年のCTでは傍声門間隙に小結節影を認めるのみであり,現在のところ気嚢胞の再発を認めていない。<br>【総括】ラリンゴマイクロサージャリー下での嚢胞開窓術は内側型laryngoceleに対して低侵襲かつ有効な術式である可能性を示唆する症例と考えられた。

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参考文献 (3)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679989711360
  • NII論文ID
    130004470102
  • DOI
    10.2468/jbes.61.388
  • ISSN
    18806848
    00290645
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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