セファクロルおよび総合感冒薬による多剤感作薬疹

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タイトル別名
  • A Case of Drug Eruption Sensitized by Multiple Drugs (Cefaclor and Salicylamide).

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抄録

23歳の女性。初診の約2週間前から感冒様症状のため市販の総合感冒薬2種類を, 10日前から近医内科から処方されたセファクロル, PA錠を, また5日前から塩酸クロフェダノールを処方され内服していた。その後, 熱発と全身のそう痒を伴う紅斑および丘疹を生じ国保旭中央病院皮膚科に入院となった。プレドニゾロンの点滴静注により皮疹は徐々に消退したため, 約10日後に中止し皮疹も略治した。原因薬剤の検討として内服していたすべての薬剤の内服誘発テストを施行したところ, 1回常用量内服でセファクロルおよびPA錠によって紅斑を生じた。PA錠は4種類の薬剤による配合感冒薬であるため成分別内服誘発テストを施行した結果, サリチルアミドでのみ紅斑を生じた。以上からセファクロルおよびPA錠中のサリチルアミドによる多剤感作薬疹(播種状紅斑丘疹型)と診断した。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 60 (5), 671-673, 1998

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (7)*注記

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