再生不良性貧血が疑われた皮膚骨膜肥厚症の1例

  • 鈴木 亜希子
    名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学教室
  • 山本 あい
    名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学教室
  • 新谷 洋一
    名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学教室
  • 森田 明理
    名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学教室
  • 磯貝 善蔵
    国立長寿医療センター病院皮膚科
  • 速水 芳仁
    名古屋市立大学大学院医学研究科臨床分子内科学教室血液内科
  • 上田 龍三
    名古屋市立大学大学院医学研究科臨床分子内科学教室血液内科

書誌事項

タイトル別名
  • Aplastic Anemia is Suspected in a Patient with Pachydermoperiostosis
  • 症例 再生不良性貧血が疑われた皮膚骨膜肥厚症の1例
  • ショウレイ サイセイ フリョウセイ ヒンケツ ガ ウタガワレタ ヒフ コツマク ヒコウショウ ノ 1レイ

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抄録

20歳,男性。家族に同症はなし。小学生頃からばち状指を自覚し,16歳頃より多発関節炎で近医整形外科に通院していた。20歳時,初診。前額部および頬部の深い皺襞,頭部のいわゆる脳回転状皮膚,ばち状の指趾,両手・足・膝関節の腫脹,疼痛を認めた。単純骨レントゲン写真で,四肢・手指骨の骨膜肥厚がみられた。全身検索で明らかな病変はなく,原発性皮膚骨膜肥厚症と診断した。25歳頃より貧血が出現し,28歳頃より血小板減少もみられるようになった。骨髄穿刺ではdry tap,骨髄生検では,脂肪髄で造血巣をほとんど認めず再生不良性貧血が疑われた。ステロイド全身投与にて一旦貧血の改善,血小板の増加がみられたが,漸減にて徐々に増悪を認めた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 69 (4), 382-386, 2007

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (21)*注記

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