尋常性乾癬に対するマキサカルシトール軟膏による平日・週末療法の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Study of Weekday-Weekend Therapy with Maxacalcitol Ointment for Psoriasis Vulgaris
  • 治療 尋常性乾癬に対するマキサカルシトール軟膏による平日・週末療法の検討
  • チリョウ ジンジョウセイ カンセン ニ タイスル マキサカルシトール ナンコウ ニ ヨル ヘイジツ シュウマツ リョウホウ ノ ケントウ

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抄録

乾癬患者29例を対象として,マキサカルシトール軟膏(オキサロール®軟膏25μg/g)を用いて,平日1日1回·土日1日2回の外用(以下,平日·週末療法)を基本とした外用療法の検討を実施した。第1ステージで平日·週末療法を4週間実施し,その改善度に応じて第2·第3ステージの外用方法を決定し,合計12週間の試験を実施した。その結果,全期間を通じてマキサカルシトール軟膏単独で維持が可能であった症例は18例,第2ステージ以降にステロイド外用薬を併用した症例は10例であり,64.3%の症例でマキサカルシトール軟膏単独によるコントロールが可能であった。一方,35.7%の症例ではビタミンD3外用薬単独でのコントロールが難しく,ステロイド外用薬の併用が必要であった。最終時の平均PSIスコア改善率は,マキサカルシトール軟膏単独で維持した症例では74.8%,ステロイド外用薬を併用した症例では56.0%であった。また,全症例における12週後のPSIスコア改善率は68.1%と高い改善率が得られた。患者アンケート(20例)においては,医師の指示どおり外用できた症例が試験開始前70.0%から治療後95.0%まで増加した。外用薬を塗布するストレスは,試験開始前65.0%から治療後35.0%にまで低下した。これらの結果より平日·週末療法を基本とした外用療法を実施することによって,乾癬患者のコンプライアンス·QOLの向上が示唆された

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 70 (5), 527-534, 2008

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (18)*注記

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