発熱と下肢の紫斑,紅斑を繰り返し感染源の特定が困難であった症例

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タイトル別名
  • A Case with Repeated High Fever, Purpura and Erythema of Both Lower Extremities-The Focus of the Infection was not Determined-
  • 症例 発熱と下肢の紫斑,紅斑を繰り返し感染源の特定が困難であった症例
  • ショウレイ ハツネツ ト カシ ノ シハン ベニ ハン オ クリカエシ カンセン ゲン ノ トクテイ ガ コンナン デ アッタ ショウレイ
  • — The Focus of the Infection was not Determined —
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抄録

52歳,女性。43歳時に皮膚筋炎を発症しステロイド投薬を開始され以後漸減されていた。44歳時に慢性腎不全のため血液透析を開始され,51歳時に特発性血小板減少性紫斑病を併発し,ステロイドを増量された後,左大腿筋膜下膿瘍と敗血症を発症した。4ヵ月後,発熱,両下肢痛,両下肢の紫斑を主訴に当科に入院した。臨床経過,病理組織所見から敗血疹と診断され,抗生剤投与にてすみやかに症状は改善した。その後も3回両下肢に有痛性の紅斑が繰り返し出没し,予防的に抗生剤少量内服を継続し再燃傾向はおさまった。心エコーやCT画像検査,細菌培養を繰り返したが感染源の特定には至らず,54歳時に糞便性腸閉塞と敗血症性ショックにより永眠した。感染源については51歳時に発症した左大腿筋膜下膿瘍や尿路感染症を疑ったが,特定には至らなかった。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 73 (5), 505-508, 2011

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (3)*注記

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