有茎性腫瘤を呈した Clear Cell Basal Cell Carcinoma の 1 例

  • 竹内 明子
    独立行政法人国立病院機構金沢医療センター皮膚科
  • 西島 千博
    独立行政法人国立病院機構金沢医療センター皮膚科
  • 川島 篤弘
    独立行政法人国立病院機構金沢医療センター臨床検査科
  • 稲沖 真
    独立行政法人国立病院機構金沢医療センター皮膚科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Clear Cell Basal Cell Carcinoma Presenting as a Pedunculated Nodule
  • 症例 有茎性腫瘤を呈したClear Cell Basal Cell Carcinomaの1例
  • ショウレイ ユウケイセイ シュリュウ オ テイシタ Clear Cell Basal Cell Carcinoma ノ 1レイ

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抄録

96 歳,女性。約 7 年前に生じ徐々に増大した右鼠径部の皮膚結節を主訴に受診した。初診時,右鼠径部に 4.5×3.5 cm のゴム様硬,淡紅色の有茎性腫瘤がみられた。腫瘍の切除標本では真皮全層にわたり腫瘍胞巣がみられ,多くの部分では胞巣は基底細胞様の異型細胞からなり,最外層では細胞の柵状配列がみられ,周囲の間質との間に裂隙を形成していた。腫瘍胞巣の一部は明澄な細胞からなり,辺縁部では明瞭な基底膜に沿って柵状に配列しており,外毛根鞘下部に似ていた。以上の所見より有茎性の clear cell basal cell carcinoma と診断した。有茎性基底細胞癌は体幹に生じ色素を欠くことがあり,体幹の有茎性腫瘤をみた場合,基底細胞癌も念頭におく必要がある。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 75 (3), 224-226, 2013

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (8)*注記

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