バスキュラーアクセス肢に発症した鎖骨下静脈閉塞の1 例

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タイトル別名
  • A Case of Subclavian Vein Obstruction in the Vascular Access Limb

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抄録

要旨:慢性腎不全患者に対する血液透析を維持していくうえで,バスキュラーアクセス合併症は深刻な問題である.今回われわれは,右上肢,バスキュラーアクセス肢に発症した鎖骨下静脈閉塞症に対しバイパス術を行った症例を経験した.患者は75 歳男性で,肘部に内シャントを造設されており,バスキュラーアクセス肢の腫脹が出現した.シャント造影にて鎖骨下静脈閉塞が確認され,血管内治療を試みるもガイドワイヤーが通過しなかったため鎖骨下-鎖骨下静脈交差バイパスを施行し,上肢腫脹は軽減した.治療法としては内シャント閉鎖,吻合部修復,banding,血管内治療,バイパス術が考えられるが,シャント血流のドレナージ効果をすみやかに発揮するバイパス術が効果的であったと考えられた.

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