オンライン繊維配向制御の開発―PPC用紙のカール品質の向上―

DOI
  • 弥冨 秀徳
    日本製紙株式会社 八代工場
  • 藤山 道博
    日本製紙株式会社 八代工場
  • 山辺 義貞
    日本製紙株式会社 八代工場
  • 山本 准司
    日本製紙株式会社 研究開発本部 技術研究所
  • 轟 英伸
    日本製紙株式会社 研究開発本部 技術研究所
  • 小野 克正
    日本製紙株式会社 研究開発本部 技術研究所
  • 越智 隆
    日本製紙株式会社 研究開発本部 技術研究所
  • 佐々木 尚史
    横河電機株式会社 システム事業センター P&Wソリューション部
  • 佐野 博文
    横河電機株式会社 システム事業センター P&Wソリューション部

書誌事項

タイトル別名
  • Development of On-line Fiber Orientation Control-Improvement of the Quality of Copy Paper-
  • -Improvement of the Quality of Copy Paper-
  • ―PPC用紙のカール品質の向上―

抄録

これまでPPC用紙における繊維配向の調整は,オンラインやオフラインの繊維配向計の測定結果を基に熟練オペレーターの経験や感覚により操業条件や各アクチュエーターなどを調整していた。特に,オフラインの測定結果を用いる場合には,サンプリングから測定,その後のマシン条件の調整までのタイムラグがあるために迅速な対応は困難であった。<BR>今回,我々は横河電機(株)と共に繊維配向角を整えるための新しい自動制御システムの共同開発に成功した。このシステムは,オンライン繊維配向計のデータを基に,ヘッドボックスのスライスリップアクチュエーターとエッジフローバルブをフィードバック制御させることで,表面と裏面の配向角差を極小化することができる。また,スライスリップアクチュエーターの状態変化に伴う坪量等の幅方向プロファイルの乱れを修正することができる。<BR>2007年から実機において本システムの有効性と安定性を確認するためにフィールドテストを実施した。その結果,これまで抄出し直後や銘柄変更の際に,オペレーターが繊維配向角プロファイルを収束させるのに約1~2時間要していたのに対し,本システムを導入することでオペレーターによる操作の介入が皆無となり,プロファイルの収束時間も大幅に短縮することができた。さらに,連続的に制御させることによりねじれカールの小さいPPC用紙を安定的に生産することが可能となった。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 63 (1), 66-69, 2009

    紙パルプ技術協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282681492825728
  • NII論文ID
    130004492621
  • DOI
    10.2524/jtappij.63.66
  • COI
    1:CAS:528:DC%2BD1MXhs1Wiu78%3D
  • ISSN
    18811000
    0022815X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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