一次性骨髄異形成症候群に合併した原発性肺癌の1手術例

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  • Non-small cell lung cancer in a patient with primary myelodysplastic syndrome

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抄録

症例は75歳男性,一次性骨髄異形成症候群を当院内科で加療されていた.検診で胸部異常陰影を指摘され,胸部CTと気管支鏡検査で肺腺癌(cT1bN0M0,cStageIA)と診断され右上葉切除術が施行された.術前に白血球890/μl(好中球280/μl)と高度の好中球減少,およびヘモグロビン9.6 g/dlと貧血を認め,手術前日から術後2日目までG-CSF製剤を使用した.また,術前より蛋白同化ホルモン,活性型ビタミンD3,ビタミンK2の投与も行った.入院中に明らかな感染徴候を認めず,G-CSF製剤投与による白血球増加は3,030/μlに留まり白血化は認めなかった.術後経過は良好で術後7日目に軽快退院となった.一次性骨髄異形成症候群に原発性肺癌を合併した報告は少なく,原発性肺癌手術における一次性骨髄異形成症候群の周術期管理を経験したので文献的考察を含めて報告する.

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