抗CFH 抗体陽性および<i>CFHR1</i> 遺伝子欠失を伴うDEAP-HUS の1 例

• 岡 政史

  佐賀大学医学部地域医療支援学講座小児救急総合部門 佐賀大学医学部小児科講座

• 大塚 泰史

  佐賀大学医学部小児科講座

• 稲田 由紀子

  佐賀大学医学部小児科講座

• 佐藤 忠司

  佐賀大学医学部小児科講座

• 吉田 瑶子

  奈良県立医科大学輸血部

• 藤村 吉博

  奈良県立医科大学輸血部

• Xinping Fan

  Department of Molecular Pathogenesis, National Cerebral and Cardiovascular Center

• 宮田 敏行

  国立循環器病研究センター分子病態部

• 濱崎 雄平

  佐賀大学医学部小児科講座

書誌事項

タイトル別名

• A case of DEAP-HUS with CFH autoantibodies and the homozygous deletion of the <i>CFHR1</i> gene
• A case of DEAP-HUS with CFH autoantibodies and the homozygous deletion of the CFHR1 gene

抄録

近年，病原性大腸菌および肺炎球菌感染を伴わない非典型溶血性尿毒症症候群（atypical hemolytic uremic syndrome; aHUS）の半数以上は補体制御因子の障害が原因であると報告され，その病因の違いによる治療反応性や予後に関心が集まっている。我々はHUS の4 歳男児を経験した。児は嘔吐と水様便を伴って発症したものの，軽度の低補体血症がありベロ毒素および病原性大腸菌は検出されなかった。そのため我々はaHUS と判断し，大量血漿輸注および血漿交換を行った。児は血漿治療に反応し，1 か月の経過で回復した。その後の検査により抗CFH 抗体の存在，CFHR1 蛋白の欠損，CFHR1 遺伝子のホモ接合性欠失を証明し，DEAP-HUS の診断に至った。患者は現在，寛解状態を維持しているが，再発に注意し観察を行っている。

収録刊行物

• 日本小児腎臓病学会雑誌

  日本小児腎臓病学会雑誌 26 (2), 285-291, 2014

  一般社団法人 日本小児腎臓病学会

キーワード

• 非典型溶血性尿毒症症候群
• DEAP-HUS
• 抗CFH 抗体
• CFHR1
• CFHR3 蛋白欠損

詳細情報

• CRID: 1390001204338524288
• NII論文ID: 130004495423
• DOI: 10.3165/jjpn.26.285
• ISSN: 18813933
• ISSN: 09152245
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可