泌尿器科周術期における下肢静脈超音波検査およびDダイマーの有用性の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Efficacy of venous ultrasonography and D-dimer measurement for diagnosing deep venous thrombosis in patients undergoing urologis surgery

この論文をさがす

抄録

目的:泌尿器科周術期における下肢静脈超音波検査とDダイマーの有用性について,深部静脈血栓症の有無をもとに検討した.対象および方法:2005年1月‐2006年3月までに当院泌尿器科で手術を受け,術前術後に下肢静脈超音波検査とDダイマーの測定を行った56症例を対象とした.手術の内訳は開腹手術17症例,経尿道的手術39症例である.下肢静脈超音波検査の観察部位は外腸骨静脈,総大腿静脈,浅大腿静脈,膝下静脈,後脛骨静脈,腓骨静脈,ヒラメ静脈とした.結果:術前術後で深部静脈血栓症が発見された症例は1例も認められなかった.しかし術後に測定したDダイマーは経尿道的手術39例すべて陰性であったのに対して,開腹手術は17例中6例でDダイマーが陽性であった.結語:Dダイマーの測定を実施するのであれば,経尿道的手術ではルーチンでの下肢静脈超音波検査は必要でないと考えられた.

収録刊行物

  • 超音波医学

    超音波医学 35 (2), 183-189, 2008

    公益社団法人 日本超音波医学会

参考文献 (26)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ