急性白血病に対する自家骨髄移植

書誌事項

タイトル別名
  • Autologous Bone Marrow Transplantation for Acute Leukemia

抄録

20例のcommon ALL抗原(CALLA)陽性急性リンパ性白血病(ALL)に対して自家骨髄移植を施行した。移植時期は,小児ではPh1染色体陽性のような高危険群3例で第1寛解期,第2∼3寛解期5例,成人では第1寛解期8例,第2寛解期2例,再発期2例であった。完全寛解中に採取した骨髄をNL-1 (IgG 2a, CD10), NL-22 (IgM), HL-47 (IgM)の3種のモノクローナル抗体(Mo-Ab)とウサギ補体を用いて処理,保存した。前処置は,12例でcytarabine 8 g/m2, cyclophosphamide 120 mg/kg, 全身放射線照射(TBI) 12 Gy(4分割),6例でmelphalan 180 mg/m2, TBI 12 Gy(4分割)であった。Ph1染色体陽性の1例では,polymerase chain reaction法により,極少残存bcr-abl mRNAが寛解期の骨髄に認められたが,Mo-Ab処理後と移植後3カ月の骨髄では消失していた。Kaplan-Meier法による移植後2年無再発生存率は,第1寛解期の11例では81.8%で,Mo-Ab処理自家骨髄移植は,CALLA陽性ALLの効果的治療法と考えられる。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 32 (4), 381-385, 1991

    一般社団法人 日本血液学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680003685120
  • NII論文ID
    130004499738
  • DOI
    10.11406/rinketsu.32.381
  • COI
    1:STN:280:By6B1MrivFE%3D
  • ISSN
    18820824
    04851439
  • PubMed
    2067082
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • PubMed
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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