Infliximabが有用であったステロイド誘発性のうつ状態を伴った再燃型急性消化管GVHD

• 田村 真一

  パナソニック健康保険組合松下記念病院　小児科

• 石田 宏之

  パナソニック健康保険組合松下記念病院　小児科

• 藤木 敦

  パナソニック健康保険組合松下記念病院　小児科

• 吉原 隆夫

  パナソニック健康保険組合松下記念病院　小児科

• 近藤 統

  大阪府立母子保健総合医療センター　血液・腫瘍科

• 井上 雅美

  大阪府立母子保健総合医療センター　血液・腫瘍科

• 河 敬世

  大阪府立母子保健総合医療センター　血液・腫瘍科

• 川端 健二

  パナソニック健康保険組合松下記念病院　病理

• 今村 俊彦

  京都府立医科大学大学院医学研究科　小児発達医学

書誌事項

タイトル別名

• Effective infliximab treatment for a recurrent type of acute intestinal graft-versus-host disease accompanied by steroid-induced depression
• 症例報告 Infliximabが有用であったステロイド誘発性のうつ状態を伴った再然型急性消化管GVHD
• ショウレイ ホウコク Infliximab ガ ユウヨウ デ アッタ ステロイド ユウハツセイ ノ ウツ ジョウタイ オ トモナッタ サイゼンガタ キュウセイ ショウカカン GVHD

抄録

症例は，慢性活動性Epstein-Barrウイルス感染症に対してHLA-DR 2アリル不一致の非血縁ドナーより骨髄移植を施行した22歳男性。移植10か月後，respiratory syncytialウイルス感染後に蛋白漏出性胃腸症を発症した。病理学的に結腸表層上皮と腺周囲へのT細胞の浸潤，腺窩のアポトーシス小体を確認し，再燃型急性graft-versus-host disease (GVHD)と診断した。Methylprednisolone (mPSL) 10mg/kgを2日間投与したところ，消化器症状は改善したがステロイド関連の強いうつ状態と急性膵炎を認めた。mPSLを減量しinfliximab（5mg/kg, 計3回）を投与したところ，消化管GVHDは増悪することなく，急速にうつ状態と膵炎も改善した。Tumor necrosis factor (TNF)-αはGVHDだけでなく，うつや急性膵炎発症との関わりが報告されている。本症例では抗TNF-α療法によりGVHDを増悪させることなくステロイドの減量が可能となり，うつ状態や膵炎に対しても有効であった。

収録刊行物

• 臨床血液

  臨床血液 53 (3), 361-366, 2012

  一般社団法人 日本血液学会

キーワード

• Graft-versus-host disease
• Steroid-induced depression
• Tumor necrosis factor-α

詳細情報

• CRID: 1390282680011236864
• NII論文ID: 130004501656
• NII論文ID: 10030830775
• NII書誌ID: AN00252940
• DOI: 10.11406/rinketsu.53.361
• COI: 1:STN:280:DC%2BC38rks1elsQ%3D%3D
• ISSN: 18820824
• ISSN: 04851439
• NDL書誌ID: 023625846
• PubMed: 22499056
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I023625846
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012194424
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可