全身性ALアミロイドーシスを合併した多発性骨髄腫に対する自家移植4年後に発症した後天性第X因子欠乏症

書誌事項

タイトル別名
  • Acquired factor X deficiency developed four years after autologous transplantation in a patient with multiple myeloma associated with systemic AL amyloidosis
  • 症例報告 全身性ALアミロイドーシスを合併した多発性骨髄腫に対する自家移植4年後に発症した後天性第X因子欠乏症
  • ショウレイ ホウコク ゼンシンセイ AL アミロイドーシス オ ガッペイ シタ タハツセイ コツズイシュ ニ タイスル ジカ イショク 4ネンゴ ニ ハッショウ シタ コウテンセイ ダイX インシ ケツボウショウ

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抄録

68歳女性。2007年,多発性骨髄腫(IgA-κ型,Bence Jones蛋白-κ型)及び全身性ALアミロイドーシスと診断。VAD療法3コース,自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を施行され,部分寛解となり,以後,病勢の進行を認めなかった。2011年12月から,PT 17.6秒と延長を認めた。2012年1月,直腸癌を併発し,外科で低位前方切除術及び人工肛門造設術を施行。術中に新鮮凍結血漿輸注を施行したが,周術期の出血傾向を認めた。2012年2月,人工肛門閉鎖術を施行するにあたり,出血傾向の原因精査を依頼された。クロスミキシング試験では,PTで凝固因子欠乏パターンを示し,第X因子活性が低下していたことから,後天性第X因子欠乏症と診断した。FFP 10単位を輸注し,人工肛門閉鎖術を終了した。多発性骨髄腫に合併した後天性第X因子欠乏症の発症は稀であるため,文献的考察を加えて報告する。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 55 (5), 558-562, 2014

    一般社団法人 日本血液学会

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