側頭部有痛性索状腫瘤を呈し側頭動脈炎との鑑別を要した孤発性神経線維腫の1例

  • 稲盛 真人
    九州大学大学院医学研究院神経内科学
  • 土井 光
    九州大学大学院医学研究院神経内科学
  • 立石 貴久
    九州大学大学院医学研究院神経内科学
  • 松岡 健
    九州大学大学院医学研究院神経内科学 九州大学大学院医学研究院神経病理学
  • 岩城 徹
    九州大学大学院医学研究院神経病理学
  • 吉良 潤一
    九州大学大学院医学研究院神経内科学

書誌事項

タイトル別名
  • Solitary neurofibroma presenting as a tender soft-to-firm tumor at the temporal head region masquerading as temporal arteritis
  • 症例報告 側頭部有痛性索状腫瘤を呈し側頭動脈炎との鑑別を要した孤発性神経線維腫の1例
  • ショウレイ ホウコク ソクトウブ ユウツウセイ サクジョウ シュリュウ オ テイシ ソクトウ ドウミャクエン トノ カンベツ オ ヨウシタ コハツセイ シンケイ センイシュ ノ 1レイ

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抄録

症例は59歳の女性である.数年にわたる右側頭部痛のため当科を受診した.右側頭部に分枝状の圧痛をともなう索状腫瘤を触知し側頭動脈炎をうたがった.しかし,頭部MRIでは右側頭部皮下に多発性の結節を,超音波では低エコー域をともなう血流のない分枝状,索状腫瘤をみとめた.最終的に,腫瘤生検にて右耳介側頭神経に発症した孤発性神経線維腫と診断した.腫瘍は経過観察とし,疼痛は薬物療法にて著明に改善した.頭蓋外皮下組織に孤発性に発生した神経線維腫はまれであり,側頭動脈炎との鑑別や,三叉神経痛様の疼痛の原因として考慮する必要がある.<br>

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参考文献 (25)*注記

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