琉球型筋萎縮症(HMSN-P)の病因遺伝子

書誌事項

タイトル別名
  • Hereditary motor and sensory neuropathy with proximal dominant involvement (HMSN-P) is caused by a mutation in TFG

この論文をさがす

抄録

近位筋優位運動感覚ニューロパチー(hereditary motor and sensory neuropathy with proximal dominant involvement;HMSN-P)は常染色体優性遺伝の,成人発症で緩徐進行性の近位筋優位の筋力低下,筋萎縮を主徴とする神経変性疾患である.連鎖解析の結果,第3番染色体の31 Mbにわたって,LODスコアが4を超える領域をみいだし,さらにハプロタイプ解析をおこなうことで候補領域内に3.3 Mbの創始者ハプロタイプをみいだし,これを最少候補領域と考えた.エクソーム解析の結果,TRK-fused geneTFG)のc.854C>T,p.Pro285Leuをみいだした.本変異は4家系の発症者全員でみとめられ,日本人対照者に存在しないこと,各種データベースに存在しないこと,ハプロタイプ解析から2つの独立した創始者が想定されたことより,TFGがHMSN-Pの原因遺伝子であると結論した.

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 53 (11), 1203-1205, 2013

    日本神経学会

参考文献 (7)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ