本邦における片頭痛慢性化の実態

  • 古和 久典
    鳥取大学医学部脳神経医科学講座脳神経内科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Current status of migraine chronification in Japan

抄録

頭痛の臨床において,現在もっとも解決すべき問題のひとつが‘慢性化’である.欧米の報告では,慢性片頭痛の有病率が2%,年間発症率が2.5%で,片頭痛慢性化の危険因子として,年齢,性などの介入不可能な因子と,薬物乱用やいびき,ストレスといった介入可能な因子など複数の項目や,共存症の関与が指摘されている.片頭痛慢性化の実態に関する国外からの報告が散見されるのに比して,本邦からの報告はきわめて少ない.自験例によれば,頭痛専門外来における慢性片頭痛の頻度は,2~3割であった.慢性化と関係する危険因子として,発作頻度,薬物乱用,親・同胞の頭痛歴のほか,鼻炎やアトピーなどの共存症の存在が示唆された.

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 53 (11), 1223-1224, 2013

    日本神経学会

参考文献 (5)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205035812352
  • NII論文ID
    130004505394
  • DOI
    10.5692/clinicalneurol.53.1223
  • ISSN
    18820654
    0009918X
  • PubMed
    24291937
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • PubMed
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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