造影超音波検査を用いたNOMI(non-occlusive mesenteric ischemia)診断の試み

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Diagnosis of NOMI with Contrast Enhanced Ultrasound

抄録

一般に容易でないとされるNOMIの診断における,造影超音波検査(CEUS)の有用性に関して検討した。CEUSとは,造影剤ソナゾイドTMをワンショットで静注し,通常観察に用いる音圧に比較して弱い音圧(mechanical index:0.2~0.4)を用いて,造影剤の共鳴によるハーモニック信号を画像化する手法であり,これにより微細循環を評価することが可能である。開腹あるいは剖検により診断の確定したNOMI 5例において,その全例にCEUSにて小腸壁の一部に染影不良域を認めた。また,4例(80%)に染影不良域と正常な染影を呈する領域が隣接して混在しており,本疾患に比較的特徴的な所見と考えられた。普遍性や再現性に関して,今後の継続検討を要するものの,基本的に非侵襲的であり,造影剤による重篤な副作用の少ないCEUSは,ベッドサイドで容易に施行でき,さらに良好な診断能を有することからも,今後本疾患における第一選択的検査法となり得る可能性が示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679710954112
  • NII論文ID
    130004508957
  • DOI
    10.11231/jaem.31.1045
  • ISSN
    18824781
    13402242
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ