放射線治療計画のpitfall‐喉頭癌

書誌事項

タイトル別名
  • Pitfalls of radiation planning for laryngeal cancer

抄録

声門上部喉頭癌では上,中頸部リンパ節の予防照射が日本のガイドラインでは勧められている。声門上部癌とレベルII-IIIの頸部リンパ節をCTで治療計画すると100cm2を超えるような大きな照射野が設定される。この場合,喉頭の高線量域に注意を要する。<br>50cm2以上の大きな照射野ではリンパ節転移が少ない。6 × 9cm2程度の照射野でもリンパ節転移は4%であった。100cm2を超える大きな照射野は不要だと考える。<br>早期声門部癌では頸部リンパ節に予防照射は不要である。大きな照射野で局所制御率が上がる。これは声門上部癌のような頸部リンパ節の予防照射野ためではない。我々のデータはT2症例でも5 × 5cm2のような小さな照射野でも頸部転移は3%である。声門部喉頭癌は局所の照射のみで十分である。<br>頭頸部癌は放射線治療医にとって重要な疾患である。これらの腫瘍は機能の欠損なく,放射線や化学放射線療法で治癒可能である。放射線治療医は頭頸部外科医と同等の診断能力が必要である。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 35 (3), 229-233, 2009

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (3)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205221673344
  • NII論文ID
    130004510051
  • DOI
    10.5981/jjhnc.35.229
  • ISSN
    18818382
    13495747
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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