頭頸部扁平上皮癌における癌ワクチンMAGE-A4ペプチドおよび培養Tリンパ球による免疫再建療法

  • 湯田 厚司
    三重大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 珠玖 洋
    三重大学大学院医学系研究科遺伝子・免疫細胞治療学 三重大学大学院医学系研究科がんワクチン治療学

書誌事項

タイトル別名
  • A clinical trial of combined immunotherapy with MAGE-A4 peptide and cultured T lymphocyte for patients with head and neck squamous cell carcinoma

抄録

癌の新治療として癌精巣抗原を用いた免疫療法が注目されている。我々は,頭頸部扁平上皮癌のMAGE-A4発現検討と第一相臨床試験を行った。頭頸部癌75例のMAGE-A4発現は29例(38.7%)であった(RT-PCR法)。また,我々が同定したHLA-A*2402拘束性MAGE-A4ペプチドを標的とした培養Tリンパ球輸注とMAGE-A4ペプチドの第1相試験臨床試験を開始した。標準的化学療法(CDDP 70mg/m2,5FU 700mg/m2×5日)後に,培養自己末梢血Tリンパ球輸注(1×109から9×109個/mlまでの3段階)とMAGE-A4ペプチドの皮下注射を行った。現在,再発中咽頭癌の臨床試験が終了し,CTにて著効が確認され,安全に副作用無く行えた。また,ELISPOT法によるMAGE-A4ペプチド特異的T細胞の増加があり,免疫学的応答が確認された。本法による癌細胞への免疫応答が期待される。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 37 (3), 366-369, 2011

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680199166336
  • NII論文ID
    130004510097
  • DOI
    10.5981/jjhnc.37.366
  • ISSN
    18818382
    13495747
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ