モチツツジ(<i>R. macrosepalum</i> Maxim.)の狭細化した花弁を有する采咲き品種におけるMADS-box 遺伝子の発現

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タイトル別名
  • Expression of MADS-box Genes in Narrow-petaled Cultivars of <i>Rhododendron macrosepalum</i> Maxim.
  • Expression of MADS-box Genes in Narrow-petaled Cultivars of Rhododendron macrosepalum Maxim

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抄録

日本の伝統的なツツジ園芸品種は様々な花の変異を有している.本研究では,花弁が狭細化する変異を有するモチツツジの園芸品種,‘花車’,‘銀の麾’および‘青海波’の花器官における MADS-box 遺伝子の発現解析を行うために,モチツツジ野生種から C クラスの相同遺伝子,RmAG を単離した.この遺伝子はヤマツツジの RkAG と 99–100%のアミノ酸の相同性を有していた.‘花車’および‘青海波’では,whorl 3 に対する whorl 2 における RmAG の相対的発現量は野生型と同様に低かった.一方‘銀の麾’では15.5%の相対的発現量が認められた.この‘銀の麾’における花弁の変異の程度は異なっており,以下 3 つのタイプ,Type 1;葯の痕跡の残る細い花弁,Type 2;細い花弁,Type 3;隣り合う花弁同士が合着した花弁に分類された.それらの花弁における RmAG の whorl 3 に対する相対的発現量は type 3 から type 1 にかけて段階的に増加した.これらの結果から,‘銀の麾’の whorl 2 における花弁のしべ化は,RmAG の発現レベルによって決定されることが示唆された.

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