春蒔き結球ハクサイの収量、抽苔率および品質に及ぼす不織布べたがけ栽培の影響

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  • Effects of Row Covers Using Non-woven Fleece on the Yields, Rate of Bolting, and Quality of Heading Chinese Cabbage in Early Spring Cultivation

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抄録

春蒔き結球ハクサイの生育,収量および内生成分に及ぼす不織布べたがけ栽培の影響を調査した.べたがけ処理により植物体周辺の生育環境が改善され,成長および発育が旺盛になり,処理後の植物体における生育指標はすべてべたがけ区が対照(無処理)区を上回った.べたがけ区の総収量および可販収量は,対照区に比べ各々 36%および 91%高かった.両区で花茎の伸長は認められなかったが,対照区で葉球の 50%に内部抽苔が確認された.一方,べたがけ区で葉球内抽苔は確認されず,欧州の結球ハクサイ春撒き栽培において,べたがけ処理が抽苔抑制に有効であることが確認された.べたがけ処理終了直後のロゼット葉におけるアスコルビン酸,クロロフィルおよびカロテノイド含量は対照区で値が高かったが,発育した葉球では処理区間に差は認められなかった.一方,発育した葉球の可溶性糖,粗繊維およびチオシアネート含量は,対照区で値が高かった.結球ハクサイの新鮮重および乾物重の変化を,生育時間の関数として予測するモデルを提示することができた.

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参考文献 (17)*注記

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