モモ(<i>Prunus persica</i>)における 2 種の新規自家和合性ハプロタイプ
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- 花田 俊男
- 京都大学大学院農学研究科
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- 渡 晶子
- 京都大学大学院農学研究科
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- 木部 隆則
- 京都大学大学院農学研究科
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- 山根 久代
- 京都大学大学院農学研究科
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- Wünsch Ana
- Unidad de Fruticultura, CITA de Aragón
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- Gradziel Thomas M.
- Department of Plant Science, University of California
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- 笹邊 幸男
- 岡山県農林水産総合センター農業研究所
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- 八重垣 英明
- 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
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- 山口 正己
- 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
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- 田尾 龍太郎
- 京都大学大学院農学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- Two Novel Self-compatible <i>S</i> Haplotypes in Peach (<i>Prunus persica</i>)
- Two Novel Self-compatible S Haplotypes in Peach (Prunus persica)
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抄録
サクラ属果樹の多くが自家不和合性を示すが,モモは特異的に種全体が自家和合性を示す.我々はこれまでの研究で,果実生産用モモの主要栽培品種から 3 種の変異型自家和合性 S ハプロタイプを同定した.本研究では野生種および観賞用品種を中心に 130 品種・系統を調査し,新たに 2 つの S ハプロタイプを発見し,S3 および S4 ハプロタイプと命名した.S3 ハプロタイプは観賞用品種にのみ分布し,S4 ハプロタイプは主に野生種を中心に分布することが明らかとなった.これらの S ハプロタイプはいずれも雌ずい S 遺伝子である S-RNase の塩基配列に欠失や挿入は確認できず,雌ずい側の機能は正常であると推察された.一方,花粉 S 遺伝子である SFB にはいずれも変異が存在し,不完全な SFB がコードされていた.SFB3 はスタートコドンから 975 bp 下流にストップコドンが存在していた.SFB4 は 4946 bp の挿入配列が見いだされ,挿入配列の内部にストップコドンが存在した.従って新規に同定された 2 種類の S ハプロタイプは, これまで報告したモモの 3 種類の S ハプロタイプと同様に花粉側の機能を失った自家和合性 S ハプロタイプであると推察された.モモで同定された全ての S ハプロタイプが,花粉 S 遺伝子に変異の生じた自家和合性 S ハプロタイプであることの理由を考察した.
収録刊行物
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- Journal of the Japanese Society for Horticultural Science
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Journal of the Japanese Society for Horticultural Science 83 (3), 203-213, 2014
一般社団法人 園芸学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205289384960
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- NII論文ID
- 130004510822
- 120005477741
- 40020121960
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- NII書誌ID
- AA12177046
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- ISSN
- 1882336X
- 18823351
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- HANDLE
- 2433/191090
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- NDL書誌ID
- 025584852
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可