食事療法に苦慮した高度肥満合併妊娠糖尿病の1例

  • 恒川 新
    名古屋大学大学院医学系研究科 糖尿病・内分泌内科学
  • 三浦 義孝
    名古屋大学大学院医学系研究科 糖尿病・内分泌内科学
  • 板倉 敦夫
    名古屋大学大学院医学系研究科 周産母子医学
  • 大磯 ユタカ
    名古屋大学大学院医学系研究科 糖尿病・内分泌内科学

書誌事項

タイトル別名
  • Dietary Therapy in a Case of Gestational Diabetes Mellitus with Severe Obesity
  • 症例報告 食事療法に苦慮した高度肥満合併妊娠糖尿病の1例
  • ショウレイ ホウコク ショクジ リョウホウ ニ クリョ シタ コウド ヒマン ガッペイ ニンシン トウニョウビョウ ノ 1レイ

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抄録

症例は24歳女性.平成16年4月,妊娠12週時,肥満合併妊娠管理目的に当院受診.75 g-OGTTで糖尿病型を示し治療目的で入院.身長168 cm, 体重145 kg, BMI 51.2 kg/m2, HbA1C 7.2%, 血中ケトン体軽度上昇,尿C-ペプチド812 μg/day.入院後,糖尿病食1,840 kcalではコントロールつかず,リスプロ毎食前投与開始.血糖改善するもケトン体高値持続.糖尿病食2,000 kcalに増量したところ,ケトン体改善し退院となる.妊娠30週時,切迫早産で再入院.妊娠高血圧症候群食1,800 kcalでケトン体上昇,肝機能障害出現.糖尿病食2,000 kcalに増量し両者改善.最終的にリスプロ106単位/日まで増量し,妊娠37週帝王切開,新生児体重2,542 g.児に異常なし.産後75 g-OGTT正常型.一般的に肥満合併妊娠糖尿病ではカロリー制限が勧められるが,本症例では適切な栄養摂取も必要であったと考えられた.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 49 (8), 653-658, 2006

    一般社団法人 日本糖尿病学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (14)*注記

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