BD シュアパス^TM液状処理細胞診システムへの粘液添加実験

• 土屋 幸子

  東京慈恵会医科大学附属病院病院病理部

• 梅澤 敬

  東京慈恵会医科大学附属病院病院病理部

• 芦川 智美

  東京慈恵会医科大学附属病院病院病理部

• 福村 絢奈

  東京慈恵会医科大学附属病院病院病理部

• 梅森 宮加

  東京慈恵会医科大学附属病院病院病理部

• 野村 浩一

  東京慈恵会医科大学附属病院病院病理部

• 池上 雅博

  東京慈恵会医科大学附属病院病院病理部

• 山田 恭輔

  東京慈恵会医科大学附属病院産婦人科

• 岡本 愛光

  東京慈恵会医科大学附属病院産婦人科

• 落合 和徳

  東京慈恵会医科大学附属病院産婦人科

書誌事項

タイトル別名

• A mucus addition test to BD SurePath^TM liquid-based cytology
• A mucus addition test to BD SurePathTM liquid-based cytology
• —Analysis of a preprocessing process removing a specimen unsatisfactory factor—
• —標本不適正要因を除去する前処理工程の検討—

抄録

目的 : BD シュアパス^TM液状処理細胞診システムは, 粘液, 血液, debris などを除去する前処理工程を標準化した標本作製システムである. BD シュアパス^TMバイアルに粘液 (喀痰) を添加し, 前処理工程の性能を明らかにする.<br>方法 : 表層型扁平上皮細胞数を 40 倍で 1 視野約 10 個に調整した BD シュアパス^TMバイアルに 2000∼5000μl までの粘液を添加し, シュアパス標本を作製した. 標本は 40 倍で表層型扁平上皮細胞を 10 視野カウントし, 平均値を算出した. 粘液 5000μl 添加を行った前処理群と未処理群の各 100 データを用いて, マンホイットニーの U 検定を実施した.<br>成績 : 表層型扁平上皮細胞の平均カウント数は, 粘液の添加なし (0μl) で 10.6 個, 2000μl 添加で 42.3 個, 3000μl 添加で 40.3 個, 4000μl 添加で 35.9 個, 5000μl 添加で 27.0 個, 前処理工程なしの 5000μl 添加で 5.0 個であった. 5000μl までは, 粘液が除去され, 扁平上皮細胞数が増加した. 5000μl 未処理群は, 処理群に比較し扁平上皮細胞数は統計学的に有意に減少した (p<0.001).<br>結論 : BD シュアパス^TM法に標準化された前処理工程は, 粘液による不適正標本の排除と診断上重要な細胞を回収し, 子宮頸部病変の検出向上に寄与する.

収録刊行物

• 日本臨床細胞学会雑誌

  日本臨床細胞学会雑誌 52 (6), 502-506, 2013

  公益社団法人　日本臨床細胞学会

キーワード

• Cervical cytology
• Liquid-based cytology
• BD SurePath^TM
• Mucus
• Unsatisfactory

詳細情報

• CRID: 1390001204697255936
• NII論文ID: 10031203522
• NII書誌ID: AN00198721
• DOI: 10.5795/jjscc.52.502
• ISSN: 18827233
• ISSN: 03871193
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2014086271
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可