経絡経穴とその周囲構造物との位置関係に関する解剖学的研究―下肢後面における経絡経穴について―

  • 坂本 裕和
    筑波技術大学保健科学部保健学科鍼灸学専攻
  • 藤井 亮輔
    筑波技術大学保健科学部保健学科鍼灸学専攻
  • 光岡 裕一
    筑波技術大学保健科学部附属東西医学統合医療センター
  • 坂井 友実
    東京有明医療大学保健医療学部鍼灸学科
  • 秋田 恵一
    東京医科歯科大学大学院臨床解剖学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Anatomical study on the positional relationship between the meridians/acupuncture points and their surrounding structures-On the meridian/acupuncture points on the posterior aspect of the lower limb-
  • ケイラク ケイケツ ト ソノ シュウイ コウゾウブツ ト ノ イチ カンケイ ニ カンスル カイボウガクテキ ケンキュウ カシ コウメン ニ オケル ケイラク ケイケツ ニ ツイテ
  • On the meridian/acupuncture points on the posterior aspect of the lower limb
  • 下肢後面における経絡経穴について

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抄録

【目的】経絡経穴とその周囲構造物との位置関係を形態学的に明らかにする一環として、 下肢後面における経穴について検討した。 <BR>【方法】東京医科歯科大学解剖学実習体3体6側を使用した。 下肢後面における足の太陽膀胱経に刺鍼を施し、 その部位を中心とした局所解剖を行った。 <BR>【結果】1. 承扶・殷門は、 大腿二頭筋の表層を走行する後大腿皮神経および深層を走る坐骨神経より内側に位置した。 <BR>2.浮ゲキ・委陽は、 大腿二頭筋停止腱の内側縁に沿って総腓骨神経の走路に位置した。 <BR>3.委中・合陽・承筋・承山・飛揚・フ陽・崑崙・申脈は、 内側腓腹皮神経、 腓腹神経およびは小伏在静脈に沿って位置した。 <BR>4. 委中・合陽・承筋・承山は、 深層では脛骨神経および膝窩動脈、 後脛骨動脈に沿って位置した。 <BR>【結論】1.後大腿皮神経および坐骨神経は承扶・殷門より外側を走行する傾向が強く、 これら神経への刺鍼は承扶・殷門より外側に施す必要性が示唆された。 <BR>2. 下腿後面の腓腹神経および小伏在静脈は、 末梢に向かうにつれて経穴に沿う傾向が強くなる。 <BR>3.下腿後面の深層を走る脛骨神経への刺鍼は、 委中・合陽・承筋・承山が効果的であることが示唆された。

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参考文献 (21)*注記

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