Meckel憩室炎微小穿孔が原因で汎発性腹膜炎を生じた1例

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タイトル別名
  • A Case of Panperitonitis Caused by Microperforation of Meckelʼs Diverticulitis

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抄録

症例は51歳の男性で,平成21年5月,就寝中に突然の腹痛が出現し,増悪するため当院を受診した.臍部中心に圧痛があり,反跳痛および筋性防御を著明に認めた.CT上,遊離ガス像や液体貯留は認めなかったが,腹部所見から汎発性腹膜炎と診断し,同日緊急手術を施行した.腹腔内には膿性腹水が貯留し,回盲部から約70cm口側の腸間膜付着反対側に約8cm大の憩室を認めた.憩室先端に母指頭大の腫瘤様病変を認め,その表面に膿苔が付着し,同部位に数条の小腸が癒着していた.Meckel憩室炎微小穿孔による汎発性腹膜炎と診断し,Meckel憩室切除術を施行した.Meckel憩室は,腸閉塞,憩室炎,出血,穿孔などが生じると,急性腹症として緊急を要することがある.今回われわれは,比較的稀なMeckel憩室炎微小穿孔により汎発性腹膜炎を生じた1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (14)*注記

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