肺内アスベスト小体濃度計測の結果,石綿新法での救済を得た原発性肺癌の1例

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  • A CASE OF PRIMARY LUNG CANCER IN WHICH ASBESTOS BODY WAS COUNTED IN ITS SPECIMEN

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抄録

症例は71歳, 男性. 2006年2月, 検診にて胸部異常影を指摘された. しばらく放置していたが2007年1月, 精査目的に当院を受診した. 肺癌であり, 手術を行った. 職業歴および胸膜プラークを認めたことからアスベスト肺癌を疑い, 患者救済の目的で肺内アスベスト小体濃度の計測を行った. 結果, 肺乾燥重量1gあたり27,086本のアスベスト小体を認め, 「石綿による健康被害の救済に関する法律」 (以下石綿新法) での救済が認められた. 中皮腫では診断が確定すれば労災か石綿新法で救済される. 肺癌ではアスベスト以外に喫煙などの危険因子もあり, アスベストによる肺癌と診断するには肺内アスベスト小体濃度の計測が必要な場合がある. 今回われわれは肺内アスベスト小体濃度を計測し, 石綿新法で救済された肺癌の1例を経験したので報告する.

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