転移リンパ節破裂を契機に診断された門脈腫瘍栓を伴うAFP産生胃癌の1例

• 松永 理絵

  東京厚生年金病院外科

• 東 久登

  東京厚生年金病院外科

• 根岸 真人

  東京厚生年金病院外科

• 山形 誠一

  東京厚生年金病院外科

• 増田 幸蔵

  東京厚生年金病院外科

• 志田 晴彦

  東京厚生年金病院外科

• 井上 泰

  東京厚生年金病院病理診断科

書誌事項

タイトル別名

• A case of afp-producing gastric cancer with portal tumor thrombus accompanied by rupture of the metastatic lymph nodes

抄録

症例は28歳，男性．2010年5月腹痛を主訴に，救急外来を受診．上腹部は硬く，腹膜刺激症状および貧血を認めた．CTにて胃癌および転移リンパ節の破裂が疑われ入院．内視鏡検査で胃角部から胃前庭部後壁に2型胃癌を認め，生検にて低分化腺癌，免疫染色α-fetoprotein（AFP）陽性．血清AFPは133.7ng/ml．術前のCT再検にて，上腸間膜静脈に腫瘍栓を疑う欠損像を認めた．胃全摘術，D2郭清，門脈腫瘍栓摘出術施行．病理組織検査では原病巣は低分化腺癌に一部hepatoid patternを含みAFP陽性，腫瘍栓でも同様の所見を認めた．T2(MP)N3aM1(OTH)H0 P0，stageIVの診断．術後1カ月よりS-1にて補助化学療法を開始．現在術後1年経過するが再発徴候はない．転移リンパ節破裂を契機に診断された門脈腫瘍栓を伴うAFP産生胃癌に対し，根治的手術を行ったまれな症例を報告する．

収録刊行物

• 日本臨床外科学会雑誌

  日本臨床外科学会雑誌 72 (11), 2846-2851, 2011

  日本臨床外科学会

キーワード

• AFP産生胃癌
• 門脈腫瘍栓
• 転移リンパ節破裂

詳細情報

• CRID: 1390282679828361728
• NII論文ID: 130004517825
• NII論文ID: 10030459908
• NII書誌ID: AA11189709
• DOI: 10.3919/jjsa.72.2846
• ISSN: 18825133
• ISSN: 13452843
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/72/11/72_11_2846/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012045682
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可