原発性甲状腺癌との鑑別が困難であった乳癌甲状腺転移の1例

• 新田 吉陽

  鹿児島大学大学院腫瘍学講座消化器・乳腺甲状腺外科学

• 喜島 祐子

  鹿児島大学大学院腫瘍学講座消化器・乳腺甲状腺外科学

• 有馬 豪男

  鹿児島大学大学院腫瘍学講座消化器・乳腺甲状腺外科学

• 中条 哲浩

  鹿児島大学大学院腫瘍学講座消化器・乳腺甲状腺外科学

• 吉中 平次

  鹿児島大学大学院腫瘍学講座消化器・乳腺甲状腺外科学

• 夏越 祥次

  鹿児島大学大学院腫瘍学講座消化器・乳腺甲状腺外科学

書誌事項

タイトル別名

• A Case Report of Breast Cancer Metastasis to the Thyroid Gland with a Difficult Differential Diagnosis of Primary Tumor
• 症例 原発性甲状腺癌との鑑別が困難であった乳癌甲状腺転移の1例
• ショウレイ ゲンパツセイ コウジョウセン ガン ト ノ カンベツ ガ コンナン デ アッタ ニュウガン コウジョウセン テンイ ノ 1レイ

抄録

乳癌の甲状腺転移は稀である．今回，われわれは甲状腺乳頭癌との鑑別が困難であった浸潤性乳管癌の甲状腺転移症例を経験したので報告する．症例は62歳の女性．2009年7月に皮膚浸出液を伴う左乳房腫瘤が出現．CTで甲状腺腫瘤と頸部リンパ節腫脹も指摘され，針生検や細胞診から腋窩リンパ節転移や多発肺転移を伴う左乳癌と頸部リンパ節転移を伴う甲状腺癌の重複と診断．FEC60療法13クールを施行し，上記病変はいずれも縮小しPRであった．乳癌の局所制御と甲状腺癌根治切除目的で当科へ紹介され，2010年5月，腋窩リンパ節郭清を伴う左胸筋温存乳房切除術と頸部リンパ節郭清を伴う甲状腺全摘術を一期的に施行．病理組織学的に，乳腺腫瘍は原発性乳癌で，甲状腺腫瘍は免疫染色と組織像の特徴から，乳癌の転移と診断された．他臓器悪性腫瘍の既往や合併がある甲状腺腫瘍に対しては転移性腫瘍も考慮し，その診断と治療には慎重な対応が必要である．

収録刊行物

• 日本臨床外科学会雑誌

  日本臨床外科学会雑誌 74 (12), 3252-3257, 2013

  日本臨床外科学会

キーワード

• 乳癌転移
• 甲状腺癌
• 転移性甲状腺腫瘍

詳細情報

• CRID: 1390282679827300992
• NII論文ID: 130004518599
• NII書誌ID: AA11189709
• DOI: 10.3919/jjsa.74.3252
• ISSN: 18825133
• ISSN: 13452843
• NDL書誌ID: 030743866
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/030743866
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I030743866
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/74/12/74_3252/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2014140656
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可