置換液M-solを用いた置換血小板(R-PC)調製のプロセスバリデーションに関する検討

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  • VALIDATION OF REPLACED PLATELET CONCENTRATES WITH M-SOL AT AN INSTITUTION

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抄録

非溶血性輸血副作用の防止のために,各医療機関ではさまざまな方法で洗浄・置換血小板(W/R-PC)が院内調製されてきた.そのなかで,M-solを置換液とするW/R-PCが,最も血小板機能を維持できると報告されている.そこで,我々は,当院におけるM-solを置換液とした置換血小板(R-PC)の標準作業手順書(SOP)を作成し,院内調製の標準化のために前臨床評価した.SOPに従ったM-solおよびR-PCを調製(n=8)し,M-solの組成検査(pH,Na+,K+,Cl-,Mg2+濃度)とR-PCの機能検査(血小板数,Glucose濃度,P-selectin陽性率,Swirling)により品質を検討し,細菌培養,エンドトキシン濃度測定も実施した.R-PC調製1日後の平均値は,pH,Na+,K+,Cl-,Mg2+濃度,Glucose濃度,P-selectin陽性率,それぞれ7.51,150.9mmol/l,2.71mmol/l,77.9mmol/l,1.39mmol/l,17.6mmol/1012PLTs,5.50%であった.調製7日後までの経時分析ではpH,K+,Glucose濃度が有意に変化した.血小板回収率と蛋白除去率はそれぞれ90.8±3.2%,93.3±1.6%であり,Swirlingも良好であった.また,細菌培養は陰性,エンドトキシン濃度は検出感度未満であった.本研究より,院内二次製剤のSOPを作成し,評価に基づいた製品標準を定めた.R-PCの院内調製は,SOPを遵守し製品標準を設けることで,一定の品質を保証した調製が可能である.<br>

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