外耳道および中耳への局所療法

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タイトル別名
  • REGIONAL THERAPY FOR THE EXTERNAL AUDITORY CANAL AND MIDDLE EAR

抄録

本邦における外耳道および中耳への外用薬の投与方法は, 点耳液あるいは軟膏などが中心である。我々は, 外耳道への的確で簡便な薬液投与方法として外耳スプレーの可能性について検討し, 外耳モデルおよびボランティアでの外耳スプレーの安全性と有効性について既に報告してきた。今回, cadaverを用いて鼓膜穿孔モデルを作製し, 点耳液と外耳スプレーでの中耳への薬液浸透について比較検討を行った。鼓膜の中等度以上の穿孔では点耳液, 外耳スプレーともに中耳への薬液浸透が確認されたが, 中心性小穿孔および鼓膜ドレイン留置モデルでは点耳液, 外耳スプレーともに中耳への薬液浸透は確認できなかった。鼓膜ドレイン内腔にポリプロピレン製線維を留置した状態では点耳液, 外耳スプレーともに中耳への薬液浸透が確認できた。今後, さらなる工夫も必要だが, 外耳スプレーは外耳道に加えて中耳への局所療法としても大いに期待が持てる投与法である。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204952736768
  • NII論文ID
    130004546481
  • DOI
    10.11453/orltokyo.55.s5
  • ISSN
    18836429
    03869687
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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