喉頭悪性腫瘍の臨床的検討

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  • CLINICAL EVALUATION OF LARYNGEAL CANCER

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抄録

2002年1月から2011年12月までの10年間に当科において治療を行った喉頭がん新鮮例180例について検討した。部位別の発生頻度は声門癌が134例 (74.5%), 声門上癌が40例 (22.2%), 声門下癌が6例 (3.3%) であった。病期分類では, 声門癌でstage Iが68例 (51.1%), stage IIが30例 (22.2%), stage IIIが23例 (17.0%), stage IVが13例 (9.6%) であり, 声門上癌でstage Iが6例 (15.0%), stage IIが4例 (10.0%), stage IIIが7例 (22.5%), stage IVが23例 (52.5%) であった。また, 声門下癌6例はstage IIが4例, stage IIIが1例, stage IVが1例であった。病期別の5年粗生存率はstage Iで96.5%, stage IIで78.8%, stage IIIで66.7%, stage IVで52.7%であった。原発部位別5年粗生存率は声門癌は89.8%, 声門上癌は54.0%で, 今回検討した全症例の5年粗生存率は81.9%であった。また喉頭保存率は全体で64.4%であった。部位別で見た場合, 声門癌では73.9%, 声門上癌では47.5%, 声門下癌では33.3%であった。放射線単独治療を行った声門癌T1症例68例中7例に局所再発が認められ, 治療後年数を経ても注意深く経過観察をしていくことが重要と考えた。

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