ヒドロクロロチアジドによると考えられた光線過敏型薬疹の6例

書誌事項

タイトル別名
  • Six Cases of Photosensitive Disorders Probably Due to Hydrochlorothiazide

抄録

アンジオテンシンII受容体拮抗薬とチアジド系降圧利尿薬であるヒドロクロロチアジドの合剤によると考えられた光線過敏型薬疹の6症例を報告する。内服開始から皮疹発症までの期間は6週間~1年と様々であった。紫外線照射テストでは,いずれも UVA に対する光線過敏を認めた。光貼布試験を施行しえた5例中4例で陽性反応を認めた。治療については,全例で,内服中止と遮光およびステロイド外用で症状は軽快した。以前は,チアジド系降圧利尿薬は光線過敏型薬疹を頻発することでよく知られていたが単剤での使用頻度が激減したため,薬疹はほとんどみられなくなっていた。ところが,合剤として再び処方量が増すに伴い,単剤使用時と同様にヒドロクロロチアジドによる光線過敏型薬疹が急増している。(皮膚の科学,10: 133-140, 2011)

収録刊行物

  • 皮膚の科学

    皮膚の科学 10 (2), 133-140, 2011

    Meeting of Osaka Dermatological Association/Meeting of Keiji Dermatological Association

被引用文献 (1)*注記

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