イマチニブメシル酸塩(グリベック<sup>®</sup>)によるStevens-Johnson 症候群の1例
書誌事項
- タイトル別名
-
- A Case with Stevens-Johnson Syndrome Due to Imatinib Mesilate (Glivec)
抄録
40歳,男性。直腸の巨大な消化管間質腫瘍 (gastrointestinal stromal tumor: GIST) の治療のためイマチニブメシル酸塩(グリベック®)の内服を開始したところ,15日目より発熱とともに前胸部に紅斑が出現し,拡大したため18日目に当院を受診した。眼球結膜の充血や口唇のびらん,体幹四肢に多発する標的状紅斑がみられ,高度の肝障害を認めた。Stevens-Johnson 症候群と診断し,イマチニブメシル酸塩の投与を中止し,コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム 500mg/日を3日間点滴投与したのちプレドニゾロン 40mg/日の内服治療を開始した。症状の軽快とともにステロイド剤を漸減し,2ヶ月で投与を終了した。イマチニブメシル酸塩の代替治療として,スニチニブリンゴ酸塩(スーテント®)を投与したところ,再度肝機能障害が出現したため中止した。イマチニブメシル酸塩の SJS は稀少例であり,若干の考察を加え報告する。(皮膚の科学,10: 494-499, 2011)
収録刊行物
-
- 皮膚の科学
-
皮膚の科学 10 (6), 494-499, 2011
Meeting of Osaka Dermatological Association/Meeting of Keiji Dermatological Association
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1572824503243120256
-
- NII論文ID
- 130004546880
-
- ISSN
- 13471813
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- CiNii Articles