2009~2010年に当科に入院した新型インフルエンザ脳症の検討

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タイトル別名
  • Influenza-Associated Encephalopathy due to Novel Type of Influenza A (H1N1) pdm Infection in our Hospital during the 2009-2010 Season
  • 2009~2010年に当科[日本大学医学部附属板橋病院小児科]に入院した新型インフルエンザ脳症の検討
  • 2009 2010ネン ニ トウ カ ニホン ダイガク イガクブ フゾク イタバシ ビョウイン ショウニカ ニ ニュウイン シタ シンガタ インフルエンザ ノウショウ ノ ケントウ

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抄録

2009 年 9 月~2010 年 2 月に日本大学医学部附属板橋病院小児科に入院し,新型インフルエンザ脳症と診断した 5 例について検討した.内訳は,男児 1 例,女児 4 例で,年齢は 6 歳 3 か月から 11 歳 3 か月で全例年長児であった.治療は全例にオセルタミビル投与,ステロイドパルス療法を施行し,3 例は後遺症を残さず治癒したが 2 例は重篤な後遺症を残した.予後不良の 1 例は,脳室周囲白質軟化症,てんかんの基礎疾患を有していた.もう 1 例は 3 回の熱性痙攣の既往があり,そのうち 1 回はインフルエンザ感染時の痙攣で,痙攣後の意識障害のため入院した既往があった.また,この 2 症例は来院時に JCS 200 と重度の意識障害を認め,発熱後 12 時間以内に神経症状が出現しており,他症例と比較し経過が急速であるという特徴があった.今後低年齢層にも感染が拡大した場合,基礎疾患を持つ例では特に重篤化に注意する必要があると考えられた.

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参考文献 (17)*注記

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