腹部超音波検診の精度管理

• 小野寺 博義

  宮城県立がんセンター 消化器科

• 渋谷 大助

  宮城県対がん協会がん検診センター

• 岩崎 隆雄

  東北大学医学部 消化器内科

• 西野 善一

  宮城県立がんセンター研究所 疫学部

• 小野 博美

  宮城県対がん協会がん検診センター

• 手嶋 紀子

  宮城県対がん協会がん検診センター

書誌事項

タイトル別名

• Quality Control for Upper Abdominal Cancer Screening by the Ultrasonic Method
• フクブ チョウオンパ ケンシン ノ セイド カンリ

抄録

2003年から2008年に腹部超音波検診を実施した40,306人を対象に事後管理を評価した。要精検率は3.2％, 精検受診率は90.7％, 医療機関紹介に対する返信率は94.2％であった。発見がん症例は23例(発見率0.057％)で, 内訳は腎細胞がん11例, 肝細胞がん5例, 後腹膜腫瘍2例および胆管細胞がん, 胆嚢がん, 胆管がん, 膵がん, 十二指腸がんが各1例であった。予後は全例で確認されていた。1996年から2004年までの検診データを宮城県がん登録と照合して診断精度を求めた。感度, 特異度, 偽陰性率, 陽性反応適中度はそれぞれ81.4％, 97.6％, 18.6％, 3.0％であった。疾患別の偽陰性率は腎細胞がん6.3％, 肝細胞がん9.1％, 胆嚢がん20.0％, 膵がん55.6％であった。これらの数値は胃がん検診や大腸がん検診とほぼ同じであり, 超音波検診の精度はそれらと比較して遜色のないものと考えられた。膵がんについては精度の高い早期発見法の確立が望まれる。

収録刊行物

• 日本消化器がん検診学会雑誌

  日本消化器がん検診学会雑誌 49 (4), 527-535, 2011

  一般社団法人 日本消化器がん検診学会

キーワード

• 腹部超音波検診
• 事後管理
• 偽陰性率

詳細情報

• CRID: 1390282680245269760
• NII論文ID: 130004554070
• NII論文ID: 10029387935
• NII書誌ID: AA12134881
• DOI: 10.11404/jsgcs.49.527
• ISSN: 21851190
• ISSN: 18807666
• NDL書誌ID: 11190029
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/11190029
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I11190029
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2011338678
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可