当科における鼻副鼻腔乳頭腫症例の検討

DOI
  • 古後 龍之介
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野
  • 安松 隆治
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野
  • 中島 寅彦
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野
  • 白土 秀樹
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野
  • 門田 英輝
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野
  • 小宗 静男
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical analysis of sinonasal papillomas

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抄録

鼻副鼻腔乳頭腫の根治治療は手術である。手術法としては犬歯窩アプローチや鼻外切開によるアプローチが一般的であったが、近年、鼻内内視鏡手術が本疾患に用いられている。1990 年- 2008 年に九州大学病院耳鼻咽喉科において鼻副鼻腔乳頭腫の診断で根治手術を施行した 30 例について検討した。術前 MRI による腫瘍の進展範囲の推定と術中所見と相違を認めたのは 1例 (8%) のみで MRI は腫瘍の進展範囲の推定に非常に有用であった。治療方法は Krouse 分類の T1、T2 症例は ESS や犬歯窩アプローチで、T3、T4 症例は主に外切開で腫瘍の摘出を行っていた。T3 症例でも 2 例において ESS の腫瘍の摘出が可能であった。再発は 3 例 (10%) に認められた。癌合併は 6 例 (20%) に認められ、T4 症例では 3 例中 2 例 (67%) と高率であった。

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