軽度断眠は睡眠のホメオスタシス調節を駆動するか

• 広重 佳治

  福山市立大学

書誌事項

タイトル別名

• Does the mild sleep loss drive the homeostatic regulation of sleep?
• ケイドダンミン ワ スイミン ノ ホメオスタシス チョウセツ オ クドウ スル カ

抄録

本研究は軽度断眠（部分断眠）が睡眠のホメオスタシス調整を駆動するか否かを実験的に検証した。5名の参加者（19～25歳）は，4夜の自宅睡眠の観測後，睡眠実験室にて連続4夜の睡眠ポリグラフを受けた。就床時刻は第1夜，第2夜および第4夜を午後11時，第3夜を午前2時とした。起床時刻はいずれも午前7時であり，したがって第3夜は総就床時間が5 時間に制限された。レム睡眠関連の睡眠変数の点から実験夜をとおして第1夜効果（ストレス夜）の順応が見られたが，これと対照的に第3夜ではノンレム睡眠と脳波δ帯域パワが睡眠初期の3時間に有意に増えた。第3夜は眠気を除いて出眠後の睡眠感にも改善がみられた。本研究は不眠症改善に適用される睡眠制限療法にホメオスタシス調節が関与する可能性を支持する基本的証拠を提供するものと思われる。

収録刊行物

• 生理心理学と精神生理学

  生理心理学と精神生理学 30 (3), 217-225, 2012

  日本生理心理学会

キーワード

• 軽度断眠
• ホメオスタシス調節
• 第1夜効果
• ノンレム睡眠
• 脳波δパワ

詳細情報

• CRID: 1390001204655125888
• NII論文ID: 130004555727
• NII論文ID: 40019747751
• NII書誌ID: AN10091236
• DOI: 10.5674/jjppp.1201oa
• ISSN: 2185551X
• ISSN: 02892405
• NDL書誌ID: 024767294
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/024767294
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I024767294
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2014028355
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可