膣後壁切除を伴う腹会陰式直腸切断術後,横転皮弁(transposition flap)による膣再建を行った進行直腸癌の3症例

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  • Three Cases of Vaginal Reconstruction Using the Transposition Flap with Abdominoperineal Resection of the Rectum for Locally Advanced Rectal Cancer Involving the Posterior Wall of the Vagina

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抄録

浸潤が膣後壁に限局する下部直腸癌は,膣前壁を温存し,膣後壁合併切除により根治切除可能である.膀胱や尿道が温存され,骨盤内臓全摘を回避できることは大きな利点である.当科では,膣後壁浸潤を認めた3例に対し,膣後壁切除を伴う腹会陰式直腸切断術を施行した.膣の単純縫合による再建は困難で,横転皮弁(transposition flap)による膣再建を行った.症例1は会陰創の感染を契機に皮弁が一部離解したが,ドレナージを施行し治癒した.症例3では術後フォロー中に孤立性肝転移を認めた.全例局所再発なく生存中である.本術式は,手術侵襲が小さく,手技も容易であり,優れた術式であると考えられる.

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