直腸癌根治術後12年目に切除しえた,大動脈周囲リンパ節再発の1例

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  • Paraaortic Lymph Node Recurrence 12 Years after Curative Operation for Rectal Cancer

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抄録

症例は77歳の男性で,2000年9月直腸癌,Rs,type2,tub2,SE,N2(#251 6個,#252 1個),v1,ly2,H0,P0,M0,fStage IIIbに対し直腸低位前方切除術,D3郭清を施行した.術後補助化学療法としてカルモフール内服を1年間施行し,術後5年間経過観察され無再発であった.その後他院で腹部CTを施行し,腹部大動脈左側に軟部陰影を指摘され,当院紹介となった.精査の結果大動脈周囲リンパ節再発の術前診断のもと2012年9月,腫瘍摘出術を施行した.術中所見では,腫瘍は前回の直腸癌手術時の下腸間膜動脈根部の結紮切離部の近傍に存在した.術後病理組織学的検査所見では大腸癌のリンパ節および後腹膜線維脂肪織への転移再発と診断された.大腸癌根治術後10年以上を経過してのリンパ節再発を切除しえた報告は少なく,文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (10)*注記

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