首都圏における震災時帰宅立ち寄り行動の実証研究

書誌事項

タイトル別名
  • Empirical Study on Stop-Offs en Route Home in the Aftermath of an Earthquake Disaster in the Tokyo Metropolitan Area
  • Analyses Based on an Online Questionnaire Survey about the Great East Japan Earthquake
  • 東日本大震災に関するwebアンケート調査に基づく分析

抄録

本研究は,東日本大震災時の首都圏における帰宅行動,特に帰宅までの立ち寄り行動とその内容に着目し,発災から帰宅までの間にどのような人にどのようなサービスニーズがあり,どのような施設がどのように帰宅行動を支えたのかを明らかにする.2011年3月11日の首都圏での帰宅行動に関するwebアンケート調査の回答をデータとして,まず立ち寄り施設で受けたサービス内容についてロジスティック回帰分析を行うことで,どのような人にどのようなニーズがあったかを明らかにする.続いて,立ち寄り時にどのような状況に接してどのような心理変化が引き起こされたのかを明らかにするためにアンケートの自由回答をテキストマイニングで分析する.サービスの分析からは,出発時刻や性別などによってニーズが異なること,また,職場・通学先・家族宅等以外で地震に遭った者が特に帰宅支援サービスを必要としていたことが明らかになった.心理・状況の分析からは,人々は安否確認,飲食物入手,鉄道運行,待機行列,帰宅行動などを気に掛けていたこと,飲食店,小売店,職場,友人・家族宅などで安心感を得ており,ある種の共助的な支援があったことも確認できた.

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 48 (3), 873-878, 2013

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (1)*注記

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