固体<sup>27</sup>Al NMRによるエトリンガイトの新規定量方法

  • 金橋 康二
    新日本製鐵株式会社 技術開発本部先端技術研究所解析科学研究部
  • 相本 道宏
    新日本製鐵株式会社 技術開発本部先端技術研究所解析科学研究部

書誌事項

タイトル別名
  • A NOVEL APPROACH TO QUANTIFICATION OF ETTRINGITE BY SOLID-STATE <sup>27</sup>AL NMR

抄録

無機酸化物材料中のエトリンガイト(3CaO・Al2O3・3CaSO4・32H2O)を、固体27Al NMRを用いて定量する新たな方法を確立した。27Al核は四極子核(I=5/2)であるが、エトリンガイト分子中のAl周りの対称性が良いため、非常に先鋭な6配位Alピークを示した。また、NMRの静磁場強度や試料回転周波数を最適化することによって、エトリンガイトのピークをマトリクス(高炉スラグ)由来の4配位Alピークから完全に分離できるため、適当な内標準物質(例えば硫酸カリウムアルミニウム12水和物)と共存させることによって、エトリンガイトの迅速な定量が可能となった。さらに、測定対象となるマトリクスの種類によらず、本手法が高い定量精度を持つことを実証した。

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参考文献 (8)*注記

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