遅発性筋痛に対するエンダモセラピーの効果

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抄録

【目的】われわれは慣れない動作や伸張性収縮を伴う運動数日後に筋痛を体験する.これは遅発性筋痛(DOMS)と呼ばれ原因が良く理解されていない.DOMSは,安静時痛はないものの筋収縮に伴い不快な疼痛を惹起し,身体活動に影響を及ぼすため,その発現を最小限に止めることが理学療法に求められる.そこで今回我々は,CelluM6 Key module(LPG社)をDOMSモデルに用いて疼痛軽減効果について検討した。<BR><BR>【方法】対象は,健常成人9名(男性5名,女性4名),平均年齢29.1±7.7歳(19~42歳)とした.被験者には,研究において疼痛を伴うことを十分に説明し,参加に対する同意を得た.DOMSを発現させる筋肉は両側の上腕二頭筋とし,ダンベルを用いて椅座位にて肘関節屈伸運動を一定のリズムでオールアウトまで行わせた.被験者には,エンダセラピー施行(エンダモ群)と未施行(コントロール群)の2つの実験を行ってもらった.エンダモ群は,測定24時間後のDOMS発現時に被験筋に対して1回のみ施行した.効果判定のための測定項目は,1)電流知覚閾値(CPT),2)VAS,3)軟部組織の硬度,4)上腕最大周径,5)肘関節自動運動時の屈曲・伸展可動域とした.これらの項目を,運動実施日から5日間,計5回測定した.VAS以外の測定値は,変化率に換算して検討を行った.統計学的解析には一元配置分散分析,多重比較を用い,有意水準は5%未満とした.<BR><BR>【結果】1)CPT:2000Hz,250Hz,5Hzの各CPTは,コントロール群においては各実験日間に統計学的有意差が認められなかったが,エンダモ群においては5Hzの4日目の値が1日目の値よりも有意(p<0.05)に高値を示した.2)VAS:コントロール群では運動前と4日目の値に統計学的有意差(p<0.05)が認められたのに対して,エンダモ群は有意差が認められなかった.3)ROM:コントロール群の肘伸展可動域が3日目において運動前と比べ有意に低値(p<0.05)を示したのに対して,エンダモ群では低下を示すものの有意差は認められなかった.<BR><BR>【考察】CelluM6 Key moduleは,我が国においては主に美容の分野においてアンチセルライトに用いられているが,欧米においてはスポーツリハビリテーションの分野で運動能力の向上や損傷した結合組織の修復,そして医療現場では整形外科疾患の治療に用いられている.本研究結果よりエンダモ施行群はDOMSを軽減する効果が認められた.エンダモロジーはリンパ液,血液の循環を促進することが示されており,そのことがDOMS発現によって発生した疼痛物質の早期の除去につながったものと考えられる.エンダセラピーは理学療法士が実施する物理療法としての鎮痛効果が期待される.<BR><BR>

収録刊行物

  • 日本理学療法学術大会

    日本理学療法学術大会 2005(0), F0882-F0882, 2006

    JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION

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