富山湾における河川水・淡水性海底湧水による栄養塩供給及びその影響

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タイトル別名
  • Nutrient input carried by freshwater and its impact in Toyama Bay

抄録

本研究は、富山湾における物質循環メカニズムを把握する上で、詳細な水塊分布や陸からの淡水寄与を見積もることを目的とした。観測は、長崎大学実習船「鶴洋丸」・東京大学海洋研究所研究船「淡青丸」を用いて、2003年6月・7月に行った。富山湾の表層と魚津沖水深10m・20mにおいて低塩分水が発見された。魚津沖には淡水性海底湧水の存在が確認されている。今回、この寄与率を計算すると3.5%であることがわかった。また、富山湾の栄養分布から、窒素負荷またはリン枯渇傾向であり、湾中央より海底湧水が存在する魚津沖では、この傾向が強いことがわかった。魚津沖の海底湧水は、その起源が浅層地下水であり、この浅層地下水は、有機肥料や化学肥料による窒素の影響を受けている可能性が高い。以上のことから、富山湾は、河川水・海底湧水により、リンに対して窒素の割合が高い淡水が放出されていると考えられる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205732919552
  • NII論文ID
    130004592205
  • DOI
    10.14862/geochemproc.51.0.175.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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