サンプルリターン探査の将来像

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タイトル別名
  • Perspective of Sample Return Mission of Japan

抄録

はやぶさ」の成功により,計画中の始原的天体,および,火星へのサンプルリターンミッションが現実的である事が証明された.計画中のこれらのミッションは,太陽系の起源研究や初期惑星進化の物質科学的研究の新しい手段である事はいうまでもない.一般的に惑星探査は大型科学の典型の一つであるため,その成功には,個々の研究室を越えた組織作りが必要不可欠である.図1は,我々が提案するサンプルリターンミッション創成のための組織案である.本組織の従来と大きく異なる点は,産業界の参入を積極的に導入する点である.これにより,惑星科学・地球科学コミュニティーに工学的な要素を取り込み,ものつくりができる科学者を養成するとともに,宇宙物質という非日常的な試料を取り扱う新技術開発により新しい産業イノベーションのシーズを創出し産業界にフィードバックする.この観点は10年を越える長いサンプルリターンミッションのタイムスパンにおいて,その間ずっと研究者の科学・工学アクティビティーを高くするために必要な仕掛けでもある.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205544737408
  • NII論文ID
    130004601715
  • DOI
    10.14824/jakoka.2010.0.68.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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