Tolosa-Hunt症候群と診断後, 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻を発症した1例

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  • Dural Arteriovenous Fistula of the Cavernous Sinus following Tolosa-Hunt Syndrome

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抄録

 77歳女性, 右眼窩部痛を伴った複視を主訴に来院. 動眼神経麻痺が認められ, Tolosa-Hunt症候群の診断にてステロイド治療により症状は改善した. しかし初診時から1年後, 右外転神経麻痺, 両側眼球充血が出現. 脳血管撮影にて海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻が認められ, 経静脈的塞栓術を行った. 硬膜動静脈瘻の成因に炎症や外傷などの二次的要因も指摘されている. 本症例では海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の発症にTolosa-Hunt症候群による炎症が関与した可能性が示唆された. Tolosa-Hunt症候群は正確な診断と治療が重要であると同時に, 治療後も十分な経過観察が必要と考えられた.

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