バングラデシュ・ダッカにおける洪水氾濫モデルを用いた健康リスク評価に関する基礎的研究

DOI
  • 橋本 雅和
    山梨大学大学院医学工学総合教育部環境社会創生工学専攻
  • 末次 忠司
    山梨大学医学工学総合研究部国際流域環境研究センター
  • 砂田 憲吾
    山梨大学医学工学総合研究部国際流域環境研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Study on estimation of health risk through the inundation simulation at slum areas in Dhaka city, Bangladesh

抄録

洪水氾濫に伴う水系感染症による健康被害は世界中で報告されており,特に発展途上国での被害は甚大である.バングラデシュの首都ダッカ市はその典型であり,毎年のように起こる氾濫により,水系感染症による健康被害は後を絶たない.そこで本研究は,ダッカ市において数値氾濫モデルによる下痢症感染リスクの評価手法の開発を目的としている.評価対象としたのは市内に点在する10箇所スラムで,それぞれの場所での氾濫解析結果とMollah(2007)により得られた疫学データを照らし合わせることで,評価手法の検討を行った.結果として,計算結果より得られた最高浸水深と罹患率,致死率に緩い相関が見られ,評価手法の妥当性が確かめられた.今後の課題としては,氾濫モデルの精度向上に加え,社会学的な要因を考慮することで下痢症感染リスク評価はさらなる精度向上が見込めることが考えられる.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680688889088
  • NII論文ID
    130004628389
  • DOI
    10.11520/jshwr.25.0.188.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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